AI TOOL DATABASE v2
Atlassian Rovo
Jira・Confluenceと外部SaaSの組織知識をつなぎ、探す、理解する、業務を実行するまでを支援するAtlassianのAI基盤。
選定サマリー
30秒で向き不向きを確認
AI位置づけ
AIネイティブ(AIそのものが中核のサービス/AIは任意)
向いている
Jira・Confluence・Jira Service Managementを中核に業務を運用している組織
向いていない
Atlassian Cloud製品を使わず、単独の汎用AIチャットだけを低価格で導入したい組織
料金
対象のJira、Confluence、Service Collection、Teamwork Collectionの有料CloudプランにRovo creditsが付属。プランと席数で月間枠が異なり、将来の超過課金条件に注意が必要。
最大の強み
JiraとConfluenceの作業コンテキストに検索、Chat、Agentsが直接統合される
注意点
価値がAtlassian Cloudの利用度と情報品質に大きく左右される
THINKLAB判定
Atlassian Rovoは、JiraとConfluenceに蓄積した作業情報を、検索だけでなくChat、調査、Agentsによる操作へつなげられる点が強みです。すでにAtlassian Cloudを広く使う組織なら、追加の独立AI基盤より導入障壁を下げやすいでしょう。ただし、creditsが付属することと無制限利用は同義ではなく、元アプリの過剰共有も自動では直りません。導入評価では、部門別の代表質問、検索の再現性、引用元、権限漏れ、同期遅延、Agentの誤操作、credits消費を実測すべきです。
概要
Atlassian Rovoは、Jira、Confluence、Jira Service ManagementなどのAtlassian製品と、Google Drive、Slackなどの接続先を横断して情報を検索・活用するAI機能群です。
Rovo Searchは複数ツールの結果を権限に従って返し、Rovo Chatは社内コンテキストを根拠に回答、作成、Think Deeper、Deep Researchを行います。
概要の続きを読む概要を閉じる
Rovo Agentsは指示、知識、スキル、ツールを組み合わせ、Jira課題の整理、Confluenceページの作成、メッセージ送信などを支援します。
Teamwork Graphが人、作業、目標、知識の関係を組織コンテキストとして提供するため、特にAtlassian Cloudを業務の中心に置く組織で価値を出しやすい製品です。
主な機能
Teamwork Graph
Atlassianと接続先の人、チーム、作業、目標、文書の関係を組織コンテキストとして検索、Chat、Agentsへ提供します。
Rovo Search
Jira、Confluence、Google Drive、Slackなどを横断し、元システムのアクセス権に従った検索結果を返します。
Rovo Chat
Quick Answer、Think Deeper、Deep Researchなど、目的と消費creditsが異なる対話・調査モードを利用できます。
AgentsとStudio
既製またはカスタムのAIエージェントを作成し、AutomationやAtlassianの構築機能と組み合わせて業務へ配置できます。
利用場所の広さ
Jira、Confluence、Jira Service Management、ブラウザ拡張、Confluenceモバイル、SlackやTeams向け体験から利用できます。
AI機能
Rovo SearchとSmart Answers
Atlassian製品と接続した外部アプリを横断検索し、Teamwork Graphと利用者のアクセス権を使って関連結果、自然言語の回答、Knowledge Cardsを提示します。
Rovo Chat
利用者が閲覧できる社内情報をコンテキストに、質問回答、要約、文章作成、アイデア整理、JiraやConfluence上の作業支援を行います。
Think DeeperとDeep Research
複数段階の検索と推論を行い、Atlassian、接続SaaS、依頼時のWeb情報を統合して、より詳細な分析や出典付きレポートを生成します。
Rovo Agents
指示、組織知識、スキル、ツールを設定したエージェントが、内容生成、課題整理、レビュー、外部アプリ操作などの複数ステップ業務を支援します。
制約・技術的な詳細は「詳細情報」を参照
活用例
個人・一般
プロジェクト状況の把握
Jira課題、Confluenceの仕様、Slackの議論を横断し、進捗、決定、阻害要因、担当者を整理する。
新メンバーのオンボーディング
社内用語、プロジェクト経緯、ルール、関連人物をSearch、Definitions、Chatで確認できるようにする。
Jiraバックログの整理
Agentsを使い、課題の分類、要約、エピックへの関連付け、スプリント準備を支援する。
出典付きの社内調査
Deep Researchで複数のAtlassian・外部データ源を調べ、根拠リンク付きの報告書を作成する。
業務・組織
Atlassian上の情報活用を高速化
課題管理とナレッジを横断して探す時間を減らし、会議準備、引き継ぎ、意思決定を支援します。
反復業務のエージェント化
課題整理、ページ作成、レポート作成、通知などをAgentsとAutomationに組み込みます。
部門横断の知識アクセス
開発、IT、営業、人事などが異なるSaaSに持つ情報を、権限を保った検索・対話面へ集約します。
料金
Rovoは、対象となるJira、Confluence、Service Collection、Teamwork Collectionの有料Cloudプランに含まれ、別のRovo購入を必要としない構成が基本です。
月間Rovo creditsは契約席数とプランごとに組織単位で合算され、毎月失効します。
2026年8月確認時点では上限超過を請求しておらず、将来の制限・超過課金開始前に90日以上の通知を行うとしています。
Rovo Devは別製品・別料金です。
無料の継続利用枠なし(有料プラン中心)
Standard Cloud
対象製品料金に含む
Jira、Confluence、Service Collection/JSMは1席あたり月25 credits、Teamwork Collectionは250 credits。
Premium Cloud
対象製品料金に含む
Jira、Confluence、Service Collection/JSMは1席あたり月70 credits、Teamwork Collectionは700 credits。
Enterprise Cloud
対象製品料金に含む
Jira、Confluence、Service Collection/JSMは1席あたり月150 credits、Teamwork Collectionは1,500 credits。
公式 Pricing ページを開く料金確認:2026年8月26日
強み・弱み
強み
- JiraとConfluenceの作業コンテキストに検索、Chat、Agentsが直接統合される
- 接続元の利用者権限を同期し、利用者が本来見られる情報だけを扱う設計
- Teamwork Graphにより人、作業、目標、知識の関係を横断的に利用できる
- 多くの対象有料Cloudプランへcredits込みで提供され、既存Atlassian顧客が試しやすい
弱み
- 価値がAtlassian Cloudの利用度と情報品質に大きく左右される
- creditsの付与量と消費量がプラン・機能で異なり、Think DeeperやDeep Researchの大規模利用は管理が必要
- コネクターは元アプリの過剰共有や誤った権限設定も反映するため、接続前の棚卸しが欠かせない
- Rovo Devは別製品・別料金であり、通常のRovoと混同すると費用と機能を誤認しやすい
比較・競合
迷うときの比較軸
- Atlassian連携
- 外部コネクター
- 権限同期
- 検索と回答の出典
- Agentのツール権限
- Deep Research
- Rovo credits
- 索引上限
- 監査ログ
- データ所在地
- AI無効化
- Rovo Devとの違い
Atlassian Rovo vs Glean
異種SaaSを横断する企業内検索とWork AIを独立基盤として導入したい場合に強い一方、RovoはJira・Confluenceの作業面との一体性が高い製品です。
Atlassian Rovo vs Microsoft 365 Copilot
Microsoft 365中心のメール、文書、会議活用に対し、RovoはAtlassianの課題、ナレッジ、開発・サービス管理の文脈を中心にします。
Atlassian Rovo vs Google Gemini Enterprise
Google Workspace中心の生成AIと比較し、RovoはJira課題、Confluence知識、Teamwork Graph、Agentsの統合が判断軸です。
Atlassian Rovo vs ChatGPT Enterprise
広範な汎用作業と対話能力に対し、RovoはAtlassian権限と業務オブジェクトへ直接つながる検索・操作を重視します。
THINKLABの結論
選定サマリーの判定を、選び方として整理したものです。
選ぶべき場合
Jira・Confluence中心の組織で、Atlassianと外部SaaSの知識を権限付き検索、対話、エージェント実行へつなげたいとき。
別製品を選ぶべき場合
Atlassian Cloudの利用が限定的で、credits・コネクター・エージェント権限を継続管理する体制もないとき。
確信度: high
詳細情報
導入判断の本線から外した補足です。必要な項目だけ開いてください。
AI機能の制約・補足
Rovo SearchとSmart Answers
制約
検索範囲と鮮度はコネクター、索引上限、同期状態、元システムの権限に依存します。
AIを無効化した場合はAI回答など一部機能を利用できません。
Rovo Chat
制約
出力は不正確、不完全、古い場合があります。
重要な回答は引用元と元データを確認し、作成・更新操作は実行前に内容を検証する必要があります。
Think DeeperとDeep Research
制約
通常のChatより多くのRovo creditsを消費します。
Deep Researchは1回100 credits、Think Deeperは処理量に応じた変動制です。
Rovo Agents
制約
エージェントは利用者自身の閲覧・編集権限を超えて情報へアクセスできませんが、誤った操作は起こり得ます。
公開範囲、ツール権限、承認、監査を設計する必要があります。
向き不向き(一覧)
こんな人におすすめ
- Jira・Confluence・Jira Service Managementを中核に業務を運用している組織
- AtlassianとGoogle Drive、Slackなどの情報を横断検索したい中堅・大企業
- 検索からエージェントによる課題・文書操作までをAtlassianの管理下で段階導入したいチーム
おすすめしないケース
- Atlassian Cloud製品を使わず、単独の汎用AIチャットだけを低価格で導入したい組織
- 一般メールドメインだけで運用し、組織の確認済みビジネスドメインを用意できない場合
- 元システムの共有設定やエージェントの操作権限を監査できない組織
プラットフォーム / API
対応プラットフォーム
- Web
- iOS
- Android
- 拡張機能
- API
API
あり
セキュリティ / データの扱い
RovoはAtlassianのクラウドセキュリティ管理を継承し、接続元のアクセス制御、組織管理、AIの一括無効化、監査ログを提供します。
AtlassianはRovoについてSOC 2とISO 27001の外部評価・認証を案内しています。
取扱い: 利用者の入力と、利用者が閲覧権限を持つAtlassian・接続先データを回答生成へ利用します。コネクターは元システムの権限変更と削除を検知して索引を更新しますが、反映までの時間、保持、リージョン、第三者アプリやMarketplace Agentの条件は個別確認が必要です。
学習・送信: Atlassianは、Rovoで利用するLLM提供者が入力と出力をサービス改善に使用せず、OpenAIその他のLLM提供者が入力・出力を保持しないと説明しています。Atlassian自身のデータ処理、利用状況、保持、ベータ機能、第三者アプリの条件はAI Trust、Privacy Policy、DPA、Product-Specific Termsで確認してください。