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PRACTICE 04 · IMAGE BRIEF

AI画像は、
「描く前の設計」で決まる

AI画像生成は、思いついた言葉から多くの案を出せる便利な道具です。ただし、画像が出たことと、仕事で使えることは別です。誰に何を伝えるための画像か、使う素材に権利上の問題はないか、公開前に何を確認するかを、人が先に決めます。

BEFORE / AFTER

読む前

「きれいな画像」を求めるだけで、用途に合わない案を何度も作り直す。

読んだ後

目的・要素・避けたい表現・確認項目を渡し、使える候補を選べる。

最初に決めるのは、絵柄ではなく役割

「AIで画像を作る」とき、最初に考えがちなのは雰囲気や色です。しかし仕事では、画像の役割が先です。たとえば、記事の内容を一目で伝える扉絵なのか、社内資料の理解を助ける図の背景なのか、SNSで足を止めてもらう告知素材なのか。使う場所が変われば、必要な情報量、文字を載せる余白、サイズ、避ける表現も変わります。

目的を一文にすると、生成結果を選ぶ基準ができます。「初心者向けの記事で、複雑な概念を怖く見せずに伝える横長の扉絵」「イベント告知で、日時テキストを後から載せられる余白のある正方形画像」のように決めます。AIは案を出せますが、何を伝えるかを決めるのは人です。

手順1:画像の要件を四つに分ける

依頼文を長くする前に、要件を四つに分けます。第一に用途とサイズ。第二に主役となる物・人物・場面。第三に色、光、構図、雰囲気。第四に入れてはいけないものです。特に最後は重要です。人物の顔を特定できる表現、他社ロゴ、読める文字、既存作品を連想させる指定など、避ける要素を先に書きます。

依頼文の例

用途:初心者向けAI入門記事の横長扉絵
主役:机の上で情報を整理する人物と、柔らかな光の画面
雰囲気:落ち着いた紺色、清潔、未来的だが怖くない
構図:見出しを置ける余白を左側に作る
避けること:読める文字、企業ロゴ、既存キャラクター、特定人物に似た顔

一度に完成品を求めず、まず三案ほどの方向性を比較します。「明るい」「信頼感がある」といった曖昧な言葉も、背景色、人物の距離、光の強さなどに分解すると選びやすくなります。

手順2:自分で用意した素材ほど、扱いを慎重にする

商品写真、社員写真、顧客から受け取った画像、ロゴ、社内資料を入力する場合は、生成前に使ってよい範囲を確認します。撮影者、被写体、契約、利用目的、保管場所、外部サービスへの送信可否が関係します。「自社にある画像」だから自由に使えるとは限りません。

人物を扱うなら、肖像や本人同意の扱いも重要です。実在人物に似せる、写真を加工する、声や顔を合成するような用途は、特に慎重に考えます。確認できない素材は入れない。これは制作を遅くするルールではなく、公開後のやり直しを減らすルールです。

手順3:生成後は「見た目」以外を確認する

候補が出たら、好みだけで選びません。目的に合うか、誤解を招く要素がないか、人物の手や背景、記号、文字に不自然な点がないか、ブランドの印象と合うかを確認します。とくに、画像内の文字、数値、ロゴ、資料や画面のように見える部分は、もっともらしく見えても正確とは限りません。

公開用の文字は画像生成に任せず、画像編集ツールで後から入れる方が安全です。画像は背景や世界観に集中させ、タイトル、日付、価格、注意事項などの正確さが必要な情報は、編集可能な文字として管理します。

公開前チェックリスト

  • 用途・サイズ・掲載先に合っているか
  • 入力素材の権利、人物の同意、社内ルールを確認したか
  • 読める文字、数値、ロゴ、手や背景に不自然な箇所がないか
  • 既存作品や特定人物との誤認を招く表現がないか
  • タイトルや日付などは編集可能な文字として別に管理しているか

AI画像は、選ぶ仕事を残す

AI画像生成の本当の価値は、絵を自動で完成させることではありません。方向性を早く比べ、チームで「何を伝えるべきか」を話せることです。目的を決め、案を複数作り、選ぶ理由を言葉にし、公開前に確認する。この流れを残せば、ツールが変わっても品質を保てます。

うまくいった依頼文とチェックリストは、記事の扉絵、SNS告知、社内研修、採用広報など用途別に保存します。次回はゼロから指示を書かずに済み、画像の見た目だけでなく、制作判断も少しずつ揃っていきます。